2006年 07月 25日
八千代台の土地、交渉再開 その2 |
H不動産のでたらめぶりを説明するために、まずは交渉の経緯を書いておこう。
6月最後の日曜日に売買契約を一週間後に決めて、これで一安心と思っていたところに、H不動産から連絡がある。売主が水道とガスの引き込み工事費をこちらで負担してくれと言っているとのこと。この土地を見つけた当初からこれらの工事費は売主負担と聞いていたし、事前購入申込書に判を押したときも、当の不動産にくどいほどそのことを確認したのに、なんでいまさらまとまりかけたものをぶち壊すようなことを言ってくるのかと、腹を立てるというよりは、ただただ暗澹たる気持ちになった。
たしかに、こちらにも弱みがあったかもしれない。土地も融資対象であることを伝えぬままに、ローン特約条項を設定するよう希望したからだ。H不動産の説明によれば、売主は、ローン特約条項を入れることを拒絶し、それでは契約できないとわれわれが突っぱねた時点でわれわれに購入の意志がないものとみなし、建売住宅を建てるべくどこかに設計を依頼し、建築確認申請をしたが、われわれが土地購入にもローンを組むこと、まだ購入を希望していることを知り、その計画を撤回したとのこと。その際、売主には設計費用や建築確認申請の費用などが発生しているので、こちらがガスと水道の引き込み工事費を負担することで、売主の追加の出費と相殺したいということだった。
聞いた当初は、われわれの決定が原因となって、売主に無駄な出費を強いるという結果が生じたのだと理解し、それならば仕方ないかと工事費を負担することを了承した。しかし、よく考えると、これはかなり怪しい。
というのも、交渉が一時中断し、売主がローン特約条項を入れることに納得して、交渉がふたたび始まるまでに数日しか経っていないからだ。そんな短期間に確認申請までできるなら、売主は、われわれとの交渉とは無関係に建売住宅を準備していたことになり、その費用と相殺するためにわれわれが工事費を負担する理由は存在しないことになる。
そもそも、こちらに追加の負担をさせようというなら、交渉が一時中断した以降に売主が設計を依頼し、確認申請をおこなったことを証明するものを示すべきだろう。つまり、われわれが約束をたがえたり、売主に受け入れがたい要求をしたがために、売主は無駄な出費をすることになったことを、費用ともどもわれわれに知らせるべきだろう。
そこで、H不動産にこんなファクスを送った。
-------------------------
xxx-xxxx
千葉県xx市xx町xx-x
tel: xxx-xxx-xxxx, fax: xxx-xxx-xxxx
株式会社 xxxxx
xxxx様
いつもお世話になっております。
われわれが千葉県八千代市xxxxxの土地(xxx.xx㎡)の購入契約において、水道・ガスの引き込み工事費を負担すると取り決めるにあたり、以下の書類(コピー可)を売主に要求してください。
(1)売主が、xxxxxに建築物を建てるべく、200x年x月xx日からx月xx日までのあいだに設計事務所等と設計のための契約を交わし、設計料が支払われたことを示す書類、つまり設計契約書、設計図面、設計料の領収書。
(2)売主またはその代理人が、xxxxxに建てることを予定している建築物の建築確認申請を、200x年x月xx日からx月xx日までのあいだに八千代市に対しておこない、申請料を納付し、申請が受理されたことを示す書類、つまり申請料の領収書、当該建築物の確認済証、(代理人が申請した場合には)申請代行料の領収書。
なお、上記2点を証明する書類が提出されない場合、あるいは提出された書類が上記2点を証拠立てていない場合は、われわれは、水道・ガスの引き込み工事費を負担することを拒絶し、当該工事を行なうこと、およびその費用を支払うことを売主に要求すると、先方の業者にお伝えください。
お忙しいところ大変恐縮ですが、よろしくお願いいたします。
200x年x月xx日
xxx-xxxx
東京都 xxxx xxx x-x-xx xxxxxx xxx
tel&fax: xx-xxxx-xxxx
xxxx・xx
---------------
同日、ローン特約期間、残金決済日などについての要望を再度まとめ、売買契約書と重要事項説明書を契約日前に読んで疑問点を洗い出しておきたい旨の希望を書き記し、われわれのこうした要求が満たされないなら土地の購入は断念すると明記して、これもファクスした。
翌日、売主がわれわれの要求を突っぱねたとH不動産は説明した。売主にとってどの要求が受け入れがたかったかをH不動産は明かさない。交渉は決裂、われわれはこの土地を購入することをあきらめた。そして、この時点でH不動産とは縁を切ることにした。まったく信用できなくなっていたからである。
M不動産のA氏から電話があったのは、その日の夜である。かくかくしかじかのことがあって交渉は決裂し、われわれもいったんはこの土地の購入を断念したが、交渉がうまくいかなかった理由がよくわからない。ケチのついた案件だが、調べてはもらえまいかと頼んでみた。
売主の窓口になっている不動産会社に探りを入れてもらい、分かってきたのは、驚くべき事実である。
(1)売主は、この土地を取得した当初から建売住宅として売ることも考えていたが、設計を依頼したり、建築確認を申請したりはしていない。
(2)売主は、ガスと水道の引き込み工事については、交渉開始当初はまだどちらの負担にするか明確には考えていなかった。強いて言えば、慣例に従って買主負担でやるものと考えていた。
以上のことから、H不動産のでたらめぶりが明らかになってくる。
(イ)売主の意向を確認しないまま、買主をひきつけるために「ガスと水道の引き込み工事費は売主負担」と言っていること。
(ロ)あとになって(おそらく売主に対する工事費負担の説得が不調に終わって)買主に工事費の負担を納得させるために、「売主が設計を依頼し、確認申請うんぬん」という虚偽の説明をしていること。
(ハ)ファックスで送ったわれわれの要望の全部、あるいは一部を売主側に伝えていないこと。
われわれの足元を見ていたのは売主ではない。われわれの意向を最大限尊重すべきH不動産だったのである。
悪徳不動産と呼ぶには「えげつなさ」が足りないかもしれないが、少なくともまともな不動産会社ではないと言ってもいいのではないか。いい勉強にはなったが、本当にひどい経験だった。
6月最後の日曜日に売買契約を一週間後に決めて、これで一安心と思っていたところに、H不動産から連絡がある。売主が水道とガスの引き込み工事費をこちらで負担してくれと言っているとのこと。この土地を見つけた当初からこれらの工事費は売主負担と聞いていたし、事前購入申込書に判を押したときも、当の不動産にくどいほどそのことを確認したのに、なんでいまさらまとまりかけたものをぶち壊すようなことを言ってくるのかと、腹を立てるというよりは、ただただ暗澹たる気持ちになった。
たしかに、こちらにも弱みがあったかもしれない。土地も融資対象であることを伝えぬままに、ローン特約条項を設定するよう希望したからだ。H不動産の説明によれば、売主は、ローン特約条項を入れることを拒絶し、それでは契約できないとわれわれが突っぱねた時点でわれわれに購入の意志がないものとみなし、建売住宅を建てるべくどこかに設計を依頼し、建築確認申請をしたが、われわれが土地購入にもローンを組むこと、まだ購入を希望していることを知り、その計画を撤回したとのこと。その際、売主には設計費用や建築確認申請の費用などが発生しているので、こちらがガスと水道の引き込み工事費を負担することで、売主の追加の出費と相殺したいということだった。
聞いた当初は、われわれの決定が原因となって、売主に無駄な出費を強いるという結果が生じたのだと理解し、それならば仕方ないかと工事費を負担することを了承した。しかし、よく考えると、これはかなり怪しい。
というのも、交渉が一時中断し、売主がローン特約条項を入れることに納得して、交渉がふたたび始まるまでに数日しか経っていないからだ。そんな短期間に確認申請までできるなら、売主は、われわれとの交渉とは無関係に建売住宅を準備していたことになり、その費用と相殺するためにわれわれが工事費を負担する理由は存在しないことになる。
そもそも、こちらに追加の負担をさせようというなら、交渉が一時中断した以降に売主が設計を依頼し、確認申請をおこなったことを証明するものを示すべきだろう。つまり、われわれが約束をたがえたり、売主に受け入れがたい要求をしたがために、売主は無駄な出費をすることになったことを、費用ともどもわれわれに知らせるべきだろう。
そこで、H不動産にこんなファクスを送った。
-------------------------
xxx-xxxx
千葉県xx市xx町xx-x
tel: xxx-xxx-xxxx, fax: xxx-xxx-xxxx
株式会社 xxxxx
xxxx様
いつもお世話になっております。
われわれが千葉県八千代市xxxxxの土地(xxx.xx㎡)の購入契約において、水道・ガスの引き込み工事費を負担すると取り決めるにあたり、以下の書類(コピー可)を売主に要求してください。
(1)売主が、xxxxxに建築物を建てるべく、200x年x月xx日からx月xx日までのあいだに設計事務所等と設計のための契約を交わし、設計料が支払われたことを示す書類、つまり設計契約書、設計図面、設計料の領収書。
(2)売主またはその代理人が、xxxxxに建てることを予定している建築物の建築確認申請を、200x年x月xx日からx月xx日までのあいだに八千代市に対しておこない、申請料を納付し、申請が受理されたことを示す書類、つまり申請料の領収書、当該建築物の確認済証、(代理人が申請した場合には)申請代行料の領収書。
なお、上記2点を証明する書類が提出されない場合、あるいは提出された書類が上記2点を証拠立てていない場合は、われわれは、水道・ガスの引き込み工事費を負担することを拒絶し、当該工事を行なうこと、およびその費用を支払うことを売主に要求すると、先方の業者にお伝えください。
お忙しいところ大変恐縮ですが、よろしくお願いいたします。
200x年x月xx日
xxx-xxxx
東京都 xxxx xxx x-x-xx xxxxxx xxx
tel&fax: xx-xxxx-xxxx
xxxx・xx
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同日、ローン特約期間、残金決済日などについての要望を再度まとめ、売買契約書と重要事項説明書を契約日前に読んで疑問点を洗い出しておきたい旨の希望を書き記し、われわれのこうした要求が満たされないなら土地の購入は断念すると明記して、これもファクスした。
翌日、売主がわれわれの要求を突っぱねたとH不動産は説明した。売主にとってどの要求が受け入れがたかったかをH不動産は明かさない。交渉は決裂、われわれはこの土地を購入することをあきらめた。そして、この時点でH不動産とは縁を切ることにした。まったく信用できなくなっていたからである。
M不動産のA氏から電話があったのは、その日の夜である。かくかくしかじかのことがあって交渉は決裂し、われわれもいったんはこの土地の購入を断念したが、交渉がうまくいかなかった理由がよくわからない。ケチのついた案件だが、調べてはもらえまいかと頼んでみた。
売主の窓口になっている不動産会社に探りを入れてもらい、分かってきたのは、驚くべき事実である。
(1)売主は、この土地を取得した当初から建売住宅として売ることも考えていたが、設計を依頼したり、建築確認を申請したりはしていない。
(2)売主は、ガスと水道の引き込み工事については、交渉開始当初はまだどちらの負担にするか明確には考えていなかった。強いて言えば、慣例に従って買主負担でやるものと考えていた。
以上のことから、H不動産のでたらめぶりが明らかになってくる。
(イ)売主の意向を確認しないまま、買主をひきつけるために「ガスと水道の引き込み工事費は売主負担」と言っていること。
(ロ)あとになって(おそらく売主に対する工事費負担の説得が不調に終わって)買主に工事費の負担を納得させるために、「売主が設計を依頼し、確認申請うんぬん」という虚偽の説明をしていること。
(ハ)ファックスで送ったわれわれの要望の全部、あるいは一部を売主側に伝えていないこと。
われわれの足元を見ていたのは売主ではない。われわれの意向を最大限尊重すべきH不動産だったのである。
悪徳不動産と呼ぶには「えげつなさ」が足りないかもしれないが、少なくともまともな不動産会社ではないと言ってもいいのではないか。いい勉強にはなったが、本当にひどい経験だった。
by pagezeni
| 2006-07-25 17:15
| 土地探し