キーマカレーをめぐる意味不明な会話 |
「今日のごはんはなに」
「そうめんです」
「最近そうめんばっかりじゃないの。なんか他にないの」
「冷やし中華とか」
「そんなものじゃこの酷暑を生き延びることはできないわよ。
暑いときだからこそ熱いものよ。
カレーがいいんじゃない」
「かしこまりました」
「暑いときに熱いものを食べるのは、一種のマゾヒズムでしょうか」
「なに言ってんのよ、
熱いカレーを食べてカーッと体温が上がれば、
相対的に外は涼しく感じられるのよ」
『カレーだ、お前はカレーになるのだ』『タァー』
「なにそれ」
「いえ、だから私たち自身がカレーになればよいのだと思いまして…」
「そうよ、その意気よ。朝起きたらカレーになってたっていいじゃない」
「いや、それはちょっと…」
脳ミソがとろけ気味のある日の夕方、「中庭のある家」で交わされた会話でした…